Details of a Researcher - TUGAWA Takesi

ロタウイルスは重症胃腸炎を引き起こし、5歳未満の急性胃腸炎による入院の約半数をしめる。再感染は起こるが、感染の反復により軽症化する。ウイルス粒子は便1gあたり10^10～10^12個と多量に存在し、10～100個で感染が成立し、環境中に安定でアルコール消毒にも抵抗性のためきわめて感染力は強い。下痢発症のメカニズムとして、1)小腸絨毛上皮細胞の破壊による吸収不良、2)腸管神経系の刺激やNSP4蛋白による細胞透過性の亢進などが考えられている。ロタウイルスにおいて病原性と関連する遺伝子として、VP7、VP4(中和抗原)、VP6(細胞内中和抗原)、NSP4(エンテロトキシン)、NSP1(抗インターフェロン作用)や、その組み合わせなどが知られている。ロタリックスは細胞培養の継代培養により弱毒化されている。作用機序としてVP7、VP4に対する中和抗体だけでなく、細胞内中和作用のあるVP6に対する免疫応答が想定されている。ロタテックは変法ジェンナー方式により弱毒化され、作用機序としておもにVP7、VP4に対する中和抗体の免疫応答が想定されている。(著者抄録)

感染症・予防接種レター(第79号) 2月4日は風しんの日風しん発生0をめざしワクチン接種を推奨しています

多屋馨子, 岡田賢司, 乾幸治, 三田村敬子, 並木由美江, 菅原美絵, 津川毅, 古賀伸子, 三沢あき子, 渡邉久美, 日本小児保健協会予防接種・感染症委員会

小児保健研究 ( (公社)日本小児保健協会 ) 79 ( 1 ) 92 - 93 2020.01

感染症・予防接種レター(第78号) インフルエンザシーズンに備える

多屋馨子, 岡田賢司, 乾幸治, 三田村敬子, 並木由美江, 菅原美絵, 津川毅, 古賀伸子, 三沢あき子, 渡邉久美, 日本小児保健協会予防接種・感染症委員会

小児保健研究 ( (公社)日本小児保健協会 ) 78 ( 6 ) 662 - 663 2019.11

ロタウイルス遺伝子型の変動と胃腸炎サーベイランスの課題

津川毅

臨床とウイルス ( 日本臨床ウイルス学会 ) 47 ( 4 ) 283 - 290 2019.10

ロタウイルスは乳幼児の急性胃腸炎の原因として重要であり、ロタウイルスワクチンの重症予防効果は先進国で約90%とされる。現在130ヵ国以上で承認され、100ヵ国で定期接種化されている。腸重積症の副反応との関連も指摘されているため、初回接種は生後14週6日までとし、それ以降のキャッチアップ接種は避けるべきである。ロタウイルスはレオウイルス科に属する11分節型の二本鎖RNAウイルスで、中和抗原であるVP7(G遺伝子)とVP4(P遺伝子)の組み合せにより分類される。ヒトではG1P[8]、G2P[4]、G3P[8]、G4P[8]、G9P[8]の5種類が大部分を占めているが、近年のわれわれの解析により都市レベルで流行遺伝子型が大きく異なっていることが明らかとなった。また、ワクチン導入以降、国内外より主要5株以外のDS-1様G1P[8]株、G8株、ウマ様G3株、G12株の報告が増えている。ロタウイルス胃腸炎の疫学を正確に把握し制御するためには、わが国の胃腸炎サーベイランスシステムの改善とワクチンの定期接種化は必要と考えられる。(著者抄録)

【小児の食中毒】ウイルス性食中毒ロタウイルス

津川毅

小児科診療 ( (株)診断と治療社 ) 82 ( 9 ) 1191 - 1196 2019.09

感染症・予防接種レター(第77号) 保育園で行える予防接種の推奨

多屋馨子, 岡田賢司, 乾幸治, 三田村敬子, 並木由美江, 菅原美絵, 津川毅, 古賀伸子, 三沢あき子, 渡邉久美, 日本小児保健協会予防接種・感染症委員会

小児保健研究 ( (公社)日本小児保健協会 ) 78 ( 5 ) 477 - 478 2019.09

感染症・予防接種レター(第76号) 海外から持ち込まれる感染症

多屋馨子, 岡田賢司, 乾幸治, 三田村敬子, 並木由美江, 菅原美絵, 津川毅, 古賀伸子, 三沢あき子, 渡邉久美, 日本小児保健協会予防接種・感染症委員会

小児保健研究 ( (公社)日本小児保健協会 ) 78 ( 4 ) 381 - 382 2019.07

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