Papers - HASHIMOTO Eri

アルコールによる臓器障害(臨床) ヘロイン依存者死後脳におけるホスホリパーゼCの量的変化

七戸 真, 橋本 恵理, 小澤 寛樹, 斎藤 利和, 佐々木 恵, Riederer Peter, Lang Carola

アルコールと医学生物学 ( (株)響文社 )  19   116 - 120  1999.12

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ヘロインの過剰摂取で死亡した慢性ヘロイン依存者5名.脳側頭葉の膜標本で,ホスホリパーゼ(PL)C量はPLCβ1,PLCγ1のいずれも正常者7名と比較して有意差はなかった.側坐核の膜標本においてもPLCβ1量に有意差はなかった.又,年齢及びpostmortem delay timeについて検討したが,PLC量との関連は認めなかった

アルコール依存症の神経学的研究

齋藤 利和, 橋本 恵理, 相馬 仁, 白坂 知信

厚生省精神・神経疾患研究委託費による研究報告集 ( 国立精神・神経センター )  平成10年度   167 - 167  1999.12

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アルコール依存症患者の血液におけるACのmRNA発現量を検討した.アルコール依存症群では対照群と比較し,AC I-mRNA及びAC VIII-mRNA量の有意な減少が認められ,末梢組織中の生物学的マーカーとしての可能性が示唆された

Alteration of signal transduction system in the brain of alcoholics

HASHIMOTO Eri, SOHMA Hitoshi, YAMAMOTO Megumi, OZAWA Hiroki, SAITO Toshikazu

日本アルコール・薬物医学会雑誌 = Japanese journal of alcohol studies & drug dependence ( (一社)日本アルコール・アディクション医学会 )  34 ( 4 ) 332 - 333  1999.08

CiNii

Alteration of the gene regulation involved in the signal transduction system in alcoholics

SOHMA Hitoshi, HASHIMOTO Eri, OZAWA Hiroki, KUROKI Yoshio, SAITO Toshikazu

日本アルコール・薬物医学会雑誌 = Japanese journal of alcohol studies & drug dependence   34 ( 4 ) 268 - 269  1999.08

CiNii

耐性形成を修飾しうる遺伝子群 アルコール依存症のシグナル伝達に関する遺伝子異常

相馬 仁, 橋本 恵理, 小澤 寛樹, 黒木 由夫, 齋藤 利和

日本アルコール・薬物医学会雑誌 ( (一社)日本アルコール・アディクション医学会 )  34 ( 4 ) 268 - 269  1999.08

脳機能改善薬アニラセタム慢性投与後の線条体cAMP産生能とアデニル酸シクラーゼ発現変化

鵜飼 渉, 小澤 寛樹, 山口 高史, 池田 官司, 橋本 恵理, 七戸 真, 石川 博基, 齋藤 利和

脳の科学 ( (株)星和書店 )  21 ( 3 ) 297 - 301  1999.03

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アニラセタム慢性投与の影響を明らかにするために,アデニル酸シクラーゼについて,ラット線条体膜標本を用い検討した.アニラセタムの慢性投与により,アデニル酸シクラーゼの基礎活性は対照群に比べ用量依存的に増加していた.Gpp(NH)p,forskolin及びMn2+による各刺激活性についてもそれぞれ用量依存的な増加が認められた.アニラセタムの慢性投与(30mg/kg)群では基礎活性が対照群より約20%増加したが,Gpp(NH)p,forskolin及びMn2+刺激時の各活性についても同等の増加率であった.線条体で最も特異的に発現しているアデニル酸シクラーゼサブタイプ(V型)特異的抗体を用いた検討で,アニラセタム慢性投与群ではその免疫反応性の有意な増加が認められ,アデニル酸シクラーゼV型免疫反応性はforskolin及びMn2+刺激活性と有意な相関を示した

セカンドメッセンジャー不均衡仮説に基づく気分障害患者死後脳及び末梢マーカーに関する研究

山口 高史, 小澤 寛樹, 鵜飼 渉, 常松 理枝子, 橋本 恵理, 石川 博基, 七戸 真, 斎藤 利和, 高畑 直彦

精神薬療基金研究年報 ( (公財)先進医薬研究振興財団 )  ( 31 ) 179 - 185  1999.03

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うつ病患者死後脳の前頭葉部において,アデニル酸シクラーゼ(AC)活性の基礎活性値は低下していたが,I型ACの蛋白質量増加に起因すると推察されるCa2+調節性のcAMP産生機能の亢進が認められた.5-HT刺激性の血小板Ca2+濃度の基礎値からの増加量はうつ病群で有意に増加していた.cAMP産生を賦活化するforskolin誘導体NKH477の前処置は5-HT刺激性のCa2+動員を抑制したが,その抑制率はうつ病群において有意に低下していた.以上,うつ病患者の中枢・末梢両組織においてセカンドメッセンジャー間のクロストークの機能不全が認められ,この機能不全が感情障害の病態基盤に関与していることが示唆された

麻薬依存症者の脳情報伝達系に関する薬理・生化学的,臨床的研究

齋藤 利和, 橋本 恵理, 七戸 真, 池田 官司, 小澤 寛樹, 佐々木 恵

厚生省精神・神経疾患研究委託費研究報告書 精神作用物質性精神障害の脳内機序並びに診断・治療に関する研究 ( 厚生省精神・神経疾患研究班 )  平成10年度   27 - 33  1999.03

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ヘロイン依存者死後脳を用いて,G蛋白質・アデニル酸シクラーゼ(AC)を介する情報伝達系の変化を検討した.ヘロイン依存者側頭葉皮質においてGβ量の有意な増加を認めたが,AAGTP bindingでは対照群との間に有意差は無く,機能的変化は観察されなかった.加えて側頭葉皮質ではヘロイン依存群でタイプI-AC量及び基礎AC活性,フォルスコリン刺激AC活性の有意な低下もみられたが,PLCβ,PLCγの量的変化は無かった.側坐核では各G蛋白質(Gs,Gi,Go,Gq,Gβ),タイプI-AC,PLCの量及びAC活性の有意な変化はみられず,視床下部のG蛋白質量も変化は無かった.以上よりヒトのヘロイン依存では側頭葉におけるタイプI-ACの抑制的変化が重要な役割を果たしていると考えられ,これらのG蛋白質-AC系の変化が依存形成の生物学的指標として有用である可能性が示唆された

脳シグナル伝達系機能を反映する感情障害の生物学的指標の開発とそれを用いた治療法の選択・体系化に関する研究

小澤 寛樹, 山口 高史, 常松 理枝子, 鵜飼 渉, 佐々木 恵, 橋本 恵理, 斎藤 利和

厚生省精神・神経疾患研究委託費研究報告書 感情障害の成因解明,治療法の標準化及び治療反応性の予測因子に関する研究 ( 厚生省精神・神経疾患研究班 )  平成10年度   45 - 48  1999.03

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Ca2+調節性のcAMP産生機能(死後脳研究)及びcAMP調節性の細胞内Ca2+動員系機構(血小板研究)の変化を単極性鬱病患者と対照群間で比較検討した.鬱病患者死後脳の前頭葉部において,アデニル酸シクラーゼ(AC)活性の基礎活性値は低下していたが,I型ACの蛋白質量増加に帰因すると推察されるCa2+調節性のcAMP産生機能の亢進が認められた.5-HT刺激性の血小板Ca2+濃度の基礎値からの増加量は鬱病群で有意に増加していた.cAMP産生を賦活化するforskolin誘導体NKH477の前処置は5-Ht刺激性のCa2+動員を抑制したが,その抑制率は鬱病群において有意に低下していた.以上,鬱病患者の中枢・末梢両組織において両セカンドメッセンジャー系の不均衡が感情障害の病態基盤に関与していること,また血小板におけるcAMP調節性の細胞内Ca2+動員系機構の変化が新たな生物学的指標として意義をもつと推察された

感情障害の成因解明,治療法の標準化及び治療反応性の予測因子に関する研究 脳シグナル伝達系機能を反映する感情障害の生物学的指標の開発とそれを用いた治療法の選択・体系化に関する研究

小澤 寛樹, 山口 高史, 橋本 恵理, 山本 恵, 七戸 真, 石川 博基, 鵜飼 渉, 齋藤 利和, 高畑 直彦

厚生省精神・神経疾患研究委託費による研究報告集 ( 国立精神・神経センター )  平成9年度   471 - 471  1998.08

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抑うつ病態基盤に1)Ca2+/CaM非感受性ACによるcAMP産生系の低下, 2)5-HT応答性IPs産生系の亢進及び3)Ca2+/CaM感受性ACによるcAMP産生系の亢進という複数のセカンドメッセンジャー系の不均衡が関与していることが推察された

精神作用物質性精神障害の脳内機序並びに診断・治療に関する研究 麻薬依存症者の脳情報伝達系に関する薬理・生化学的,臨床的研究

齋藤 利和, 小澤 寛樹, 七戸 真, 山本 恵, 橋本 恵理, 池田 望

厚生省精神・神経疾患研究委託費による研究報告集 ( 国立精神・神経センター )  平成9年度   311 - 311  1998.08

アルコール依存症の精神症状発現因子に関する臨床生化学的研究

齋藤 利和, 橋本 恵理, 相馬 仁

厚生省精神・神経疾患研究委託費研究報告書 アルコール依存の分子生物学的研究 ( 厚生省精神・神経疾患研究班 )  平成9年度   49 - 53  1998.03

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アルコール依存症患者の大脳皮質におけるG蛋白質の機能の低下に続き,中枢神経に多く存在するアデニル酸シクラーゼ(AC)I量の減少が大脳皮質領域で示された.このことから,アルコール依存症でG蛋白質-ACを含むシグナル伝達カスケードに何らかの異常を来していることが考えられる

アルコール依存症者死後脳におけるアデニル酸シクラーゼ系の変化

橋本 恵理, 小澤 寛樹, 齋藤 利和, 高畑 直彦, Froelich Lutz, Riederer Peter

アルコールと医学生物学 ( (株)響文社 )  17   127 - 131  1997.12

ヘロイン依存症者脳におけるアデニリルシクラーゼ(I,II,V/VI型)の免疫反応性

七戸 真, 小澤 寛樹, 山本 恵, 前田 英雄, 齋藤 利和, 高畑 直彦, 橋本 恵理, Riederer Peter

アルコールと医学生物学 ( (株)響文社 )  17   43 - 46  1997.12

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ヘロイン依存者ヒト死後脳の側頭葉膜標本において各ACサブタイプの量的変化を検索しAC-I型に有意な減少が認められた.他のAC-II, AC-V/VI型はヘロイン依存者と対照群との間には差が無かった

Alterations of G protein-adenylyl cyclase signaling in human cortex of alcoholics and heroin addicts

HASHIMOTO Eri, OZAWA Hiroki, SHICHINOHE Shin, SOHMA Hitoshi, SAITO Toshikazu, TAKAHATA Naohiko

日本アルコール・薬物医学会雑誌 = Japanese journal of alcohol studies & drug dependence ( (一社)日本アルコール・アディクション医学会 )  32 ( 4 ) 310 - 311  1997.08

CiNii

アルツハイマー型痴呆脳におけるcAMPシグナル伝達系の変化

橋本 恵理

老年精神医学雑誌 ( (株)ワールドプランニング )  8 ( 6 ) 632 - 632  1997.06

感情障害の病態と治療におけるＧ蛋白質の役割

小澤 寛樹, 橋本 恵理, 山本 恵, 齋藤 利和, 高畑 直彦

精神神経学雑誌 ( (公社)日本精神神経学会 )  98 ( 11 ) 920 - 929  1996.11

CiNii

細胞内情報伝達系からみた感情障害の成因と治療に関するヒト死後脳研究

小澤 寛樹, 斎藤 利和, 橋本 恵理

厚生省精神・神経疾患研究委託費研究報告書 感情障害の神経科学的成因及び治療に関する研究 ( 厚生省精神・神経疾患研究班 )  平成7年度   37 - 42  1996.03

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ヒト死後脳を用いたG蛋白質の量及び機能を検討した.うつ病群では対照群に比しG蛋白質の量的変化は認められないものの,AAGTP結合実験では,うつ病群においてGi/oの有意な増加が認められた

感情障害者死後脳を用いた細胞内情報伝達系に関する薬理生化学的研究(第2報) 自殺者脳との比較と生後発達の変化

小澤 寛樹, 橋本 恵理, 山本 恵

精神薬療基金研究年報 ( (公財)先進医薬研究振興財団 )  ( 27 ) 131 - 137  1996.03

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単極性うつ病患者,自殺者死後脳大脳皮質膜標本においてG蛋白質とそれにより調節をうけるcAMPの生成系と分解系を検索した.各G蛋白質(Gsα, Giα, Goα, Gqα, Gβ)はうつ病群と対照群間で差はなかった.AAGTP結合実験では,うつ病群でGi.oαの有意な増加を示した.うつ病群,自殺者群ではcAMPの生成系の低下と分解系の増強が認められた.ヒト発達の影響では出生と共にG蛋白質量・機能は増加し,2歳時前後でピークに達しその後10歳前後迄に出生時のレベルまで減少する傾向が認められた.以上より感情障害の病態にとってcAMP産生に関するG蛋白質機能の不均衡とcAMP分解系の亢進がその基盤として成立し,これらの変化が神経系の発達,加齢に伴う可塑性的変化と深く関連していることが示唆された

ボピンドロール(サンドノーム)の抗不安効果について

小澤 寛樹, 斉藤 利和, 橋本 恵理

診療と新薬 ( (株)医事出版社 )  33 ( 1 ) 187 - 194  1996.01

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不安症状を主体とする高血圧症ならびに正常血症(高血圧症群13例,正常血圧群4例)の精神神経疾患患者を対象にポピンドロール(サンドノーム)の有効性と安全性について検討した. 1)投与後の全般改善度は軽度改善以上が76.5%,中等度改善以上が52.9%の改善率を示した.悪化例は認めなかった.有用度は有用以上52.9%,やや有用以上76.5%であった. 2)ハミルトン不安尺度による評価では,その総得点では21.9±7.9点,投与後は11.4±7.2点と有意の低下が認められた.項目別では「不安気分」, 「心血管系身体症状」, 「自律神経症状」で高い効果が認められた. 3)臨床検査上,或いは患者の訴えから重篤な副作用は認められなかった