論文 - 森元　隆文

アメリカ合衆国、マディソン市の成人精神保健システムの見学報告

森元 隆文, 吉川 徹, 酒井 一浩

札幌医科大学札幌保健科学雑誌 = Sapporo Medical University Sapporo journal of health sciences ( 札幌医科大学保健医療学部 )  ( 3 ) 79 - 84  2014年  [査読有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

CiNii

地域で生活する統合失調症をもつ人における自己開示とセルフスティグマ低減のプロセス

横山 和樹, 森元 隆文, 竹田 里江, 池田 望

精神障害とリハビリテーション ( 日本精神障害者リハビリテーション学会 ; 1997- )  18 ( 2 ) 174 - 182  2014年  [査読有り]

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地域で生活する統合失調症をもつ人における自己開示とセルフスティグマ低減のプロセスを明らかにすることを目的に、6名(男性2名、女性4名。平均年齢39.7±5.9歳)を対象に半構成的面接を行った。修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチによる質的分析の結果、対象者は精神障害に関わる社会的スティグマと自分を重ね合わせ、「病気だから差別を受けても仕方が無い」と統合失調症をもつ<自己に対する否定的認識>を有しており、<自己表出の減少>や<対人交流の回避>を通して、【精神障害の隠蔽】を図っていた。しかし、【治療機関における関わり】の中で、《セルフスティグマによる精神障害の隠蔽》における負の循環から脱するきっかけを有しており、<支援者との信頼関係構築>ならびに<当事者との信頼関係構築>の《他者との信頼関係構築》による自己開示の体験、およびその自己開示が他者に受容されることにより、対象は自己開示への安心感と自信を獲得し、更なる対人関係は社会参加への拡大につながっていた。また、地域社会においても、開示できる相手を適切に選び、主体的に自己開示を進める《慎重かつ選択的な自己開示》のプロセスを通して精神障害からの回復を実感し、自己の対人交流への自信の獲得や、社会的帰属感の獲得などがセルフスティグマ低減につながっていることが示唆された。

CiNii

地域で生活する精神障害者におけるセルフスティグマの形成と対処プロセスに関する質的研究

横山和樹, 児玉壮志, 森元隆文, 竹田里江, 池田望

作業療法 ( (一社)日本作業療法士協会 )  32 ( 5 ) 419 - 429  2013年10月  [査読有り]

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地域で生活する精神障害者がセルフスティグマを形成し,その影響に対処するプロセスに関して仮説を生成すること,セルフスティグマ対処におけるリハビリテーション支援を検討することを目的にインタビュー調査を実施した.得られたデータを修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて質的に分析した結果,病状による失敗体験や社会的逸脱者としての認識を通して,セルフスティグマが形成されていた.その一方で,主体的な作業の継続,治療機関での関わり,理解に対する働きかけといった対処プロセスを通して,セルフスティグマは低減していた.対象者がこれらの対処プロセスをたどる支援を展開することは有用だと考えられた.(著者抄録)

DOI J-GLOBAL

精神科デイケアにおける小集団でのダイエットプログラムの有効性―実施形式の変更前後の比較―

森元隆文, 伊藤和美, 本内聖子, 竹田里江, 池田望

北海道作業療法 ( (公社)北海道作業療法士会 )  29 ( 4 ) 190 - 198  2013年03月  [査読有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

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精神科デイケアでのダイエットプログラムを運動強度別の3つの小集団に分類し、各々が参加集団を選択可能な実施形式へと変更した。実施形式の変更後継続的に参加していた17名のBMI変化と、1年前の同時期に継続的に参加していた17名のBMI変化とを比較した。さらに、実施形式の変更前後共に参加していた17名より実施形式の変更に対する感想等を聴取した。その結果、変更前のBMI変化の平均が+0.18±0.92kg/m2であったのに対し変更後は-0.61±0.85kg/m2と有意な差が見られた。また、変更に対する感想の多くが肯定的であった。以上より、ダイエットプログラムでは運動強度別の小集団を作成し運動内容を選択できる形式にすることで有効性が向上する可能性が示唆された。(著者抄録)

J-GLOBAL

被災地での心のケア活動における作業療法士の役割

森元 隆文

別冊 心の健康     14 - 18  2012年11月  [招待有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

精神障害者におけるセルフスティグマへの対処様式―ラザルス式ストレスコーピングインベントリーを用いた検討―

横山和樹, 児玉壮志, 森元隆文, 竹田里江, 池田望

北海道作業療法 ( (公社)北海道作業療法士会 )  29 ( 2 ) 85 - 92  2012年10月  [査読有り]

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"精神障害者がどのようにセルフスティグマに対処しているのか"を明らかにするため、精神疾患患者38名を対象に、日本語版ラザルス式ストレスコーピングインベントリーを用いた質問紙調査を行い、セルフスティグマへの対処様式の特性およびセルフスティグマの低減と関連のある対処様式を検討した。その結果、半数以上の対象者が対決型、社会的支援模索型、逃避型の対処様式を高い頻度でとり、セルフスティグマに対処していることが明らかになった。また、セルフスティグマと、問題解決型、計画型、社会的支援模索型の対処様式に有意な負の相関がみられ、セルフスティグマ低減に関連する対処様式になり得る可能性があった。(著者抄録)

J-GLOBAL

当事者が恋愛・婚姻関係を築き、継続する困難さへの対処や想い 地域で生活する男性当事者を対象とした質的検討

宮嶋 涼, 横山 和樹, 森元 隆文

北海道作業療法 ( (公社)北海道作業療法士会 )  29 ( Suppl. ) 106 - 106  2012年09月

Influence of self-efficacy on the interpersonal behavior of schizophrenia patients undergoing rehabilitation in psychiatric day-care services

Takafumi Morimoto, Kiyoji Matsuyama, Satoe Ichihara-Takeda, Ryuta Murakami, Nozomu Ikeda

PSYCHIATRY AND CLINICAL NEUROSCIENCES ( WILEY-BLACKWELL )  66 ( 3 ) 203 - 209  2012年04月  [査読有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

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Aim: The present study examined whether the self-efficacy of interpersonal behavior influenced the interpersonal behavior of schizophrenia patients using psychiatric day-care services. Methods: Thirty-nine patients with schizophrenia were examined with the Interpersonal Relations subscale of the Life Assessment Scale for Mentally Ill, the Self-efficacy Scale of Interpersonal Behavior, the Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia-Japanese version, and the Positive and Negative Syndrome Scale. Results: The Life Assessment Scale for Mentally Ill score was significantly correlated with the self-efficacy of interpersonal behavior, and was also significantly correlated with neurocognitive functions and negative symptoms. However, the Self-efficacy Scale of Interpersonal Behavior score was not correlated with neurocognitive functions and negative symptoms. To examine the causal correlations between the above social, psychological and clinical factors, multiple regression analysis was performed with the self-efficacy of interpersonal behavior, neurocognitive functions, and negative symptoms as the independent variables and interpersonal behavior as the dependent variable. The self-efficacy of interpersonal behavior was found to contribute to interpersonal behavior as well as neurocognitive functions. Conclusion: The self-efficacy of interpersonal behavior contributed to the interpersonal behavior as well as the neurocognitive functions in the case of schizophrenia patients in the community. This suggested that interventions targeting the self-efficacy of interpersonal behavior, as well as those targeting neurocognitive functions, were important to improve the interpersonal behavior of schizophrenia patients undergoing psychiatric rehabilitation in the community.

DOI PubMed

東日本大震災における“北海道心のケアチーム”の一員としての支援活動―災害支援チームにおける作業療法士の役割―

森元隆文, 渡邊公彦, 岩木敦子, 館農勝, 竹田里江, 松山清治, 齋藤利和, 池田望

札幌保健科学雑誌 ( 札幌医科大学保健医療学部 )  ( 1 ) 85 - 89  2012年03月  [査読有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

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我々は、東日本大震災の発生を受け、北海道心のケアチームの一員としての災害支援を経験した。派遣時は震災後1ヵ月が経過しており、被災者の多くが目の前の役割や仕事に従事していた一方で、被災による精神的苦悩や現在の生活環境への不満、今後の生活への不安などを抱えていた。この時期は震災直後の医療的対応が急務であった時期から実際の生活上の困難・苦悩への対応など多様な支援が必要な時期に移行していたことから、多職種支援チームによる介入は有用であった。心のケアチームの一員としての経験から、医療的視点のみでなく地域精神保健的視点をもって関わること、少しでも多くのニーズを捉えることが出来るよう工夫すること、チーム交代後の支援の連続性を維持することの3点が重要であると考えられた。また、その中で作業療法士は健康相談やストレッチ・マッサージなど身体への働きかけを通した心のケアの実践や"震災後の日々の作業の変化が身体・精神に及ぼす影響"という視点からの介入が可能であると示唆された。(著者抄録)

J-GLOBAL

被災地での心のケア活動における作業療法士の役割

森元 隆文

心の健康   128   16 - 20  2012年02月  [招待有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

作業療法の効果検証を行う際、対象者の様々な身体・精神的要素が治療効果に影響を与えることがあります。こういった場合、どの要因が最も治療効果に影響を与えていたのかを検討することができる分析方法はありますか

森元 隆文

北海道作業療法 ( (公社)北海道作業療法士会 )  28 ( 2 ) 84 - 84  2011年10月  [招待有り]

担当区分：   筆頭著者  , 責任著者

精神障害者のセルフスティグマに関する質的研究 地域活動支援センター通所者を対象に

横山 和樹, 森元 隆文, 竹田 里江, 池田 望

北海道作業療法 ( (公社)北海道作業療法士会 )  28 ( 1 ) 11 - 18  2011年06月  [査読有り]

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精神障害者のセルフスティグマの実態を明らかにするため、地域活動支援センターに通所する精神障害者3名を対象に、グループインタビューを行い、聞き取った内容を質的に分析した。その結果、セルフスティグマの形成要因として、偏見を受けている意識や精神障害者への否定的認識が挙げられた。また、セルフスティグマに起因した否定的な感情は、地域社会からの逃避、引きこもりといった消極的な対処に繋がることが明らかになった。一方で、消極的な対処が見られる中、精神障害者理解の欲求や自己に対する認識の変化も生じており、精神障害者が地域社会に直接働きかけることで、積極的にセルフスティグマに対処していることが明らかになった。(著者抄録)