論文 - 橋本　恵理

慢性疼痛に対する森田療法的アプローチ(その3) : 慢性疼痛とPTSDとの関連および森田療法による治療の可能性について

芦沢 健, 池田 望, 本間 真理, 池田 官司, 橋本 恵理, 齋藤 利和

日本森田療法学会雑誌 = Japanese journal of Morita therapy ( 日本森田療法学会 )  17 ( 2 ) 97 - 103  2006年10月

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森田療法を用いた慢性疼痛の集団療法参加者を対象にHospital Anxiety and Depression ScaleとImpact of Event Scale改訂版の調査をおこなった。有効回答65人のうち43.1%の患者がPTSDの症状を持った。DSM-IV TRでは9.2%の者がPTSDと診断された。DSM-IV TRで診断されないが32.9%の者がPTSDの症状を持っていた。PTSD群(PTSD及びPTSDの症状を持つ群)は非PTSD群に比し、有意に不安、抑うつ症状の強い結果が得られた。PTSD群は慢性疼痛の改善や生活上の満足を得るのが困難な傾向を示した。PTSD群は非PTSD群に比し、様々な精神症状をもち、難治となっている可能性が示唆された。PTSD群には、生命の危機等に直面したり、立ち会うことなどがないため厳密にDSM-IV TRによるPTSDと診断できないが、症状としてはPTSDとまったく同様の症状を有する者が相当数含まれた。長期の慢性疼痛の経過の中でPTSDの症状を獲得して来たと考えられた。(著者抄録)

CiNii

ω-3系脂肪酸を含む経腸栄養剤の摂取と食欲の改善との関連が示唆されたうつ病エピソードの3症例

山本 恵, 齋藤 諭, 橋本 恵理, 池田 官司, 齋藤 利和

栄養-評価と治療 ( (株)メディカルレビュー社 )  23 ( 5 ) 486 - 490  2006年10月

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顕著な食欲不振と体重減少を示した抗うつ薬投与中のうつ病エピソードの3症例(34歳女、38歳女、32歳女)にω-3系脂肪酸を含む経腸栄養剤ラコールを投与した。3症例とも抗うつ薬投与中は食欲低下が持続していたが、ラコール投与後は2週間の時点で食欲が回復し、最終的に投与6週後にはすべての症例でほぼ病前の体重に回復した。ラコールは食欲改善に関連した可能性があり、またω-3系脂肪酸は摂食行動に何らかの影響を及ぼすことが示唆された。

The molecular mechanism of ethanol inhibition of neurogenesis

Eri Hashimoto, Wataru Ukai, Masaru Tateno, Toshihiro Yoshinaga, Takao Ishii, Satoshi Saito, Toshikazu Saito

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 9 ) 112A - 112A  2006年09月  [査読有り]

The common possible pathophysiology of alcoholism and depression

Eri Hashimoto, Wataru Ukai, Satoshi Saito, Hiroshi Ikeda, Toshikazu Saito

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 9 ) 80A - 80A  2006年09月  [査読有り]

Impairment of neural differentiation: The common mechanism of alcoholics and depression

Takao Ishii, Wataru Ukai, Tomoyuki Imai, Shigeki Kurosawa, Toshihiro Yoshinaga, Tateno Masaru, Eri Hashimoto, Toshikazu Saito

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 9 ) 146A - 146A  2006年09月  [査読有り]

アルコールによる脳神経回路網修復・維持機構の変化

石井 貴男, 鵜飼 渉, 今井 智之, 黒澤 茂樹, 吉永 敏弘, 館農 勝, 小野 貴文, 齋藤 諭, 橋本 恵理, 池田 官司, 齋藤 利和, 相馬 仁

アルコールと医学生物学 ( (株)響文社 )  26   81 - 87  2006年09月

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アルコールとうつ病の共通した病態基盤の存在を明らかにするため、アルコールと小胞体ストレスが脳神経回路修復および維持機構に及ぼす影響について検討した。その機序として、neuron-restrictive silencer factor(NRSF)に注目した。さらに、アルコール慢性投与モデルラットに培養神経幹細胞の移植をする方法で、脳内神経幹細胞の動態変化の可視化を試みた。神経細胞の生存に影響を及ぼさない濃度の小胞体ストレスによって、神経幹細胞から神経細胞への分化が抑制された。また、抗うつ薬を同時に処置することによって、その分化抑制作用が軽減され、小胞体ストレスのマーカーとなるGRP78の発現が減少した。細胞の生存には影響を及ぼさない濃度のエタノールを処置した神経幹細胞において、NRSFの標的配列への結合活性が有意に増強し、NRSFの蛋白発現量も増加した。

J-GLOBAL

Molecular mechanism of neural network impairment: The possible common pathophysiology of alcoholism and depression

Wataru Ukai, Toshikazu Saito, Takao Ishii, Tomoyuki Imai, Toshihiro Yoshinaga, Masaru Tateno, Eri Hashimoto, Hitoshi Sohma

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 9 ) 97A - 97A  2006年09月  [査読有り]

The molecular mechanism of damaged neural network formation by ethanol

Wataru Ukai, Takao Ishii, Tomoyuki Imai, Shigeki Kurosawa, Masaru Tateno, Satoshi Saito, Eri Hashimoto, Toshikazu Saito

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 9 ) 86A - 86A  2006年09月  [査読有り]

Ethanol effects on neuronal stem cell differentiation: A proteomic analysis

Gabriel C. James, Wataru Ukai, Takao Ishii, Eri Hashimoto, Toshikazu Saito, Izuru Matsumoto

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 9 ) 146A - 146A  2006年09月  [査読有り]

生体防御機構と精神疾患 向精神薬による神経新生増強とサイトカインシグナル伝達

橋本 恵理, 鵜飼 渉, 今井 智之, 石井 貴男, 黒澤 茂樹, 吉永 敏弘, 齋藤 諭, 池田 官司, 齋藤 利和

神経化学 ( 日本神経化学会 )  45 ( 2-3 ) 261 - 261  2006年08月

アルコール曝露モデルを用いた精神病に対する神経幹細胞移植(Neural stem cell transplantation for psychiatric disease using alcohol exposure model)

Yoshinaga Toshihiro, Ukai Wataru, Ishii Takao, Imai Tomoyuki, Kurosawa Shigeki, Ono Takafumi, Saito Satoshi, Hashimoto Eri, Ikeda Hiroshi, Saito Toshikazu

神経化学 ( 日本神経化学会 )  45 ( 2-3 ) 324 - 324  2006年08月

抗精神病薬による神経保護作用の機序

黒澤 茂樹, 今井 智之, 鵜飼 渉, 石井 貴男, 小野 貴文, 吉永 敏弘, 斉藤 諭, 橋本 恵理, 池田 官司, 齋藤 利和

神経化学 ( 日本神経化学会 )  45 ( 2-3 ) 359 - 359  2006年08月

神経表現型質による抗うつ薬誘発神経発生の解析(Analysis of antidepressants-induced neurogenesis by characterizing the neuronal phenotypes)

Imai Tomoyuki, Ukai Wataru, Ishii Takao, Kurosawa Shigeki, Yoshinaga Toshihiro, Ono Takafumi, Saito Satoshi, Hashimoto Eri, Ikeda Hiroshi, Saito Toshikazu

神経化学 ( 日本神経化学会 )  45 ( 2-3 ) 540 - 540  2006年08月

神経幹細胞の分化機能異常 : アルコール依存症とうつ病に共通する病態基盤の可能性

石生 貴男, 鵜飼 渉, 吉永 敏弘, 館農 勝, 橋本 恵理, 齋藤 利和

日本アルコール・薬物医学会雑誌 = Japanese journal of alcohol studies & drug dependence   41 ( 3 ) 182 - 183  2006年06月

CiNii

The approach of reconstruction of damaged neural network by ethanol

Toshikazu Saito, Eri Hashimoto, Wataru Ukai, Takao Ishii

ALCOHOLISM-CLINICAL AND EXPERIMENTAL RESEARCH ( BLACKWELL PUBLISHING )  30 ( 6 ) 70A - 70A  2006年06月  [査読有り]

アルコール飲用の薬理作用と依存メカニズム 神経幹細胞の分化機能異常 アルコール依存症とうつ病に共通する病態基盤の可能性

石井 貴男, 鵜飼 渉, 吉永 敏弘, 館農 勝, 橋本 恵理, 齋藤 利和

日本アルコール・薬物医学会雑誌 ( (一社)日本アルコール・アディクション医学会 )  41 ( 3 ) 182 - 183  2006年06月

CiNii

【統合失調症 診断と治療の今日】診断,病態と治療 薬物療法

橋本 恵理, 池田 官司, 齋藤 利和

カレントテラピー ( (株)ライフメディコム )  24 ( 7 ) 611 - 614  2006年06月

抗うつ薬による神経ネットワーク修復の機序解明 小胞体機能変化に焦点を当てて

鵜飼 渉, 今井 智之, 石井 貴男, 黒澤 茂樹, 吉永 敏弘, 館農 勝, 齋藤 諭, 橋本 恵理, 池田 官司, 齋藤 利和

精神薬療研究年報 ( (公財)先進医薬研究振興財団 )  ( 38 ) 130 - 138  2006年03月

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抗うつ薬による神経幹細胞の分化促進作用と小胞体機能変化との関連に着目し,小胞体ストレス負荷時において抗うつ薬が神経幹細胞の機能変動に及ぼす影響を評価し,小胞体関連蛋白質の発現変動への影響についての検討した.更に,精神疾患モデルラットに神経幹細胞を移植し,神経回路網修復機序に関するin vivo解析と,精神疾患に対する細胞移植療法の可能性について検討した.神経幹細胞分化のプロセスにおける小胞体機能維持の重要性,および抗うつ薬による分化促進効果における小胞体機能増強の関与を明らかとした.精神疾患モデル動物に対する神経幹細胞移植を実施し,うつ病のin vivo病態解析のみならず,特に難治性の精神疾患に対する,内在性の神経幹細胞の活性化や,細胞移植療法といった新たな治療法開発の糸口となり得ることが示唆された

J-GLOBAL

ケース研究 認知再構成法の有用性と心理士の援助のあり方に関する一考察--予期不安症例に対する取り組みを通じて

小笠原 岳洋, 石川 博基, 橋本 恵理

北海道医療大学心理科学部心理臨床・発達支援センター研究 ( 北海道医療大学心理科学部 )  2 ( 1 ) 7 - 23  2006年03月

CiNii

神経精神医学 分子精神医学

橋本 恵理, 齋藤 利和

医学のあゆみ ( 医歯薬出版(株) )  216 ( 8 ) 619 - 620  2006年02月